ドイツで納豆作り

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※納豆は発酵食品なので、完成したものが変な臭いがしたり、様子がおかしければ食べないで下さい。お腹を下しても責任はとれませんので、お試しの場合はよく自分で気をつけて製作してください。

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さて。

納豆大好きなんですが、ドイツで買おうとした場合、日本と同じ3個で1パックのものが4-5ユーロ(だいたい日本の価格の5-6倍くらい)もするセレブの食べ物なので、毎日食べたい場合は結構な出費になります。

ドイツに来て今年で4年目、最初のうちは諦めて納豆のことは忘れていましたが、やっぱり毎日食べたい。できれば納豆うどんとかにして食べたい。…という思いが強くなったのでいろいろ作りかたを調べ、失敗と試行錯誤を繰り返した末、安定して納豆が作れるようになったのでまとめます。

作り方としては、

①豆を柔らかく蒸すか煮る

②納豆菌に熱湯を合わせて菌液を作り、柔らかくなった大豆とよく混ぜる

③豆を適温で20時間ほど保温したら出来上がり

です。

【材料】

大豆 (Biomarktで500g / 2ユーロほどで売ってます)

納豆菌粉末 (ここに入手先まとまってます。自分は成瀬化学研究所のものを使用)

4gで60kg分の大豆が納豆にできる、とのこと。スゲー

※納豆菌がない場合は納豆そのもの数粒を種菌として使って作ることも可能

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まず大豆を洗います。軽く、米を研ぐような感じで2回ほど洗って水を切り、4倍程の水に10時間以上漬けておきます。しっかり吸水するまで漬けておくのが重要。

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しっかり吸水させると、大豆の体積が約2倍は増えます。乾燥大豆500gが吸水後1200gになりました。

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これを指で簡単に潰せるくらい柔らかくなるまで煮るか蒸すんですが、蒸す方が風味も栄養価も高いのと、圧力鍋を使うと時間短縮できるので蒸します。圧力鍋がない場合は鍋で3-4時間煮ます(か蒸す)。

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自分は25分高圧で火にかけた後、自然減圧にしています。圧力鍋によって違うのでここら辺は各人でなんとか。

この間に容器に熱湯を注いで消毒しておいたりとかします。

納豆菌の粉末はだいたい耳かき4杯分くらい(目見当)でいけます。

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納豆そのものを使う場合は3-4粒ほどで十分です。

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豆がしっかり蒸しあがったら、

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あらかじめ熱湯消毒しておいたスプーンで、納豆菌に沸騰した湯を大さじ1−2杯ほど入れてよくかき混ぜます。ヒートショックと言って、これにより納豆菌が目覚めて活動を開始するんだそうです。

ちなみに自分は粉末も納豆も併用して作ってます(それぞれ違う納豆菌を使っていて、味も性質も異なるので)。納豆をそのまま使う場合は、自分の好みの納豆を使うといいと思います。

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必ず熱いうちに豆と菌の液をよく混ぜ合わせます。アツアツのうちに混ぜることで、他の雑菌の繁殖を防ぐことができるのと、納豆菌が繁殖しやすくなる環境を確保できるんだそうです。必ず熱いうちに行ってください。約束してください。

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発酵の過程で水分が結構出るんですが、水分が残るとうまく発酵が進まないため、水を切りつつ発酵させるためざるのようなものを使って作っています。奥はWollworthで買った小さめのざる?+Kuchen用の容器(ヨーグルトメーカーに合う大きさ)。手前のは日本で買ってきた、レンジで使う蒸し野菜用のタッパー。これ使えます。

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保温と輻射熱の確保のためアルミホイルをかけ、納豆菌たちが呼吸できるよう少しだけ穴を開けておきます。

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あとは36~40℃くらいの温度を20時間から24時間保ってやれば、納豆菌が増えに増えて納豆になります。ヨーグルトメーカーを使えばスイッチ入れて放置で勝手に出来るので楽です。ドイツで入手は難しいですが、タニタのヨーグルティアっていう機種が細かく温度設定ができるので自作納豆界隈では人気高いみたいです。自分のは普通にMediamarktとかでも売ってるやつにタオルかませて温度調節したもの。

他はスーパーで買える保温バッグ(銀色のやつ)に湯たんぽを抱かせて入れたり、タオルで包んでHeizung(暖房)の上に置いておいたりすればOKです。

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で、24時間ほど経ったものがこちらです。

左がHeizungの上に置いていたもの、右がヨーグルトメーカー使用。熱源の温度でちょっと仕上がりは違いました。

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表面が薄く白くなっているのが見えると思うんですが、これが納豆菌です。仕事をやり終えた姿です。

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ちゃんと出来ていれば、こんな風にしっかり糸を引きます。発酵が足りないと糸の引きが良くなく、すぐ切れたりするので、その場合は残念ながら失敗かもです。試行錯誤段階では良く失敗したので、豚汁とかカレーに入れて一緒に煮て責任食いしてました。

追記:できた納豆は1日冷蔵庫で冷やして熟成させてから食べたほうが美味しくいただけます。冷蔵庫だと1週間程保存がききますが、小分けにして冷凍すればより長く保存できます。

 

※ちなみに保温スタート後12時間〜15時間くらい経ったところで納豆独特の匂いが出てくるので、製作の際は同居人・ご家族の方と良くご相談の上、後で争いの火種にならないようご配慮ください。

一回で結構な量(2ユーロで1.2kg!)ができるし、うまくできると非常に美味しいので、冒頭に書いた通り良く気をつけて製作してみてください!

 

 

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ドイツで納豆作り」への2件のフィードバック

  1. コメントありがとうございました。うちでは500gの乾燥大豆と3.5Lの圧力鍋でやってるので、その大きさで十分だと思います。

    >こんにちは! ブログためになりました。ありがとうございます!。こちらロンドンに住んでいる者ですが納豆をいつも茹でて作っています。あとの煮汁を見るとこれがおいいしい部分で捨てるのが残念でした。でもこれから圧力鍋を買おうと思ってます。そこで質問ですが500Gの大豆をふかせる圧力鍋を買おうと思っているのですがなんリットルがおすすめですか? 家が狭いため3-4リットルと思ってますが十分でしょうか? お時間がある時にでも教えていただけたら幸いです!ありがとうございます。

  2. 有り難う御座いました。セールが終わる前に購入いたします!

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